アル中ダイアリー

アルコール依存症の問題について考えてみるブログ

アル中と減酒薬(ナルトレキソン)③

ナルトレキソンを初めて服用したのは、ある日の仕事帰りの夜でした。

効果のほどを試すべく服用後しばらくして居酒屋に入りホッピー(黒)と焼き鳥をオーダーし早速飲み始めました。そしてホッピーを2杯3杯と飲み思いました。「これいつもと一緒のやつだ」と。

効いていない? 減酒薬を服用してから飲酒するまで、もう少し時間を空けるべきだったのだろうか?

 

いつもと違う点といえば頭部に脳が引っ張られているような妙な違和感はあるものの酒の飲み方自体に変化はありません。それどころか家に帰ってからも飲み続けてしまい挙句の果てに深夜のコンビニに酒の買い足しにまでいってしまう始末。

これじゃあ、いつもと変わらない。結局いつも通りに酒を飲み、その日は寝ました。

「まあ、そんなに上手い話がある訳がないよな」と

減酒薬に期待していた部分もありましたが心のどこかで自分自身の性分というか生まれついての性質みたいなものは、そう簡単に変えられないのではないかというような諦めもありました。ですから、ものすごくガッカリしたというよりは、「そんなもんだよな」という感じでした。

ただ、やはり冷静に考えれば手詰まりといっていい状況かもしれません。このまま酒を飲み続ければまたやらかして警察のご厄介になってしまうかもしれない。頭ではわかっていても酒を断つ事はどうしてもできない。今、世話になっている人達にもいつか迷惑を掛けてしまうかもしれない。こんな生活を続けていれば、どこかで破綻する事はわかりきっているのに抜け出せない。

 

 

 

 「考えても仕方ない 結局なるようにしかならない」と心の中でつぶやき翌日いつも通り仕事をしていました。そしてお昼になろうという時分の事。なんだか吐き気がしてきたのです。朝目が覚めた時はそうでもなかったのですが、時間が経つにつれ、胸焼けや頭痛が段々とひどくなっていきました。その時外にいたのですが、あまりの気分の悪さに指を口に突っ込み道端に嘔吐しました。

 

二日酔い?けれど、どれだけ酒を飲んでもここ10年くらいの間二日酔いをする事は全くと言っていいほどありませんでした。昨晩飲んだ程度の酒量で、ここまで気分が悪くなるのは今までの経験からすると、かなり異常な事です。

「まさか、これが減酒薬の効果なのだろうか?」

何とも言えないところはありますが、とにかく減酒薬が何かしらの作用を自分の身体にもたらした事は間違いないと感じました。