アル中ダイアリー

アルコール依存症の問題について考えてみるブログ

なぜ断酒は失敗するのか?

何故、断酒は失敗するのでしょうか?アルコール依存症と言われている多くの人々は断酒を試みても大半が再飲酒(スリップ)してしまうそうです。その理由を自分なりに考えてみました。

 

はっきりと言ってしまえば、アルコール依存症になってしまう根本的な原因がよくわかっていないという事なのだと思います。これはお医者様などプロと呼ばれている人達もそうです。

 

根本的な原因がわからないから、とにかく酒を「断つ」という事に重きを置きアルコール依存症と言われている人達を酒から遠ざけようとする。

しかしながら、やはり酒に異常なまでに依存してしまう人には何か理由がある気がするのです。何かしらのストレスやトラウマが原因だという人もいる。もしくは脳の構造レベルで依存症になりやすい人というのもいるのかもしれない。そのあたりの原因がわからないまま断酒をしても結局、対処療法にしかならずスリップしてしまうというのは、ある意味当然の事だと思います。

これって今の科学で解明できないんでしょうか?

 

 

 

 

 

近況

いつも夏になるとキンキンに冷えたビールやチューハイを飲みたくなったものですが、今年の夏はビックリするくらい飲んでおりません。その分お金と時間に少し余裕ができてきました。今まで酒やらギャンブルに充てていた時間とお金をどう使うのかが今後の課題です。

何か健康的な趣味はないでしょうか?ゴルフでもやろうかしら。

 

減酒薬まとめ 

今回の記事ではこれまでナルトレキソンを試してみた数か月間でどのような変化があったかを簡単にまとめてみたいと思います。

 

・酒の量が格段に減った

・酒量が減るに伴い出費も少なくなり健康的な生活を送れるようになった

 

これは今まで酒に溺れて自堕落な暮らしを続けていた私にとっては、とても大きな変化でした。酒の量が減れば、その分良い状態でいられる時間が長くなります。飲んだ翌日の気だるさや下痢ともおさらばです。

その他にも酒を飲むと異常にハイになってしまい色々と出費が多くなってしまいがちでしたが、それも抑える事ができるようになりました。

酒をあまり旨いと感じなくなるので最近は宅飲みの回数も激減しました。

まさか自分に、こんな酒を飲まなくなる日が来るとは思いもしませんでした。減酒薬の効果は予想以上でした。

今後も減酒薬を飲み続けて心身ともに健やかな毎日を送っていきたいと思います。

 

 

 

              

 

 

 

アル中と減酒薬(ナルトレキソン)④

減酒薬の何かしらの作用によって、ひどい吐き気に見舞われた私は、その後もめげずに飲酒する際にはナルトレキソンを事前に服用し続けました。

初めの数回の内は効いているんだか効いていないんだか、わからないような時もありましたし前回の記事で書いたように飲酒時に作用するのではなく飲酒した翌日にひどい二日酔をしてしまうといった効き方をする事もありました。

しかし、その後も実践を続け減酒薬を試してから10回に満たない程の飲酒機会で安定した効果を実感できるようになりました。

効果を感じられなかったり変な効き方をする時はナルトレキソンを服用してから飲酒するまでの間をあまり空けていなかった事に気づいたのです。どうやら酒を飲む1時間前に服用するのがベストなようです。1時間しっかり時間を置けば薬が効いてくるのがわかります。(自分の場合は薬が効いてくると軽く気分が悪くなります)

 

そして、その効果は素晴らしく酒量をかなり減らす事に成功しました。

 

 

 酒の量もそうですが酒を飲むペースが、かなり落ちました。これは自分にとって、凄く大きかったです。というのも際限なくガバガバ酒を飲んでしまうタイプの人間にとって怖いのは連続飲酒状態に陥ってしまう事とブラックアウト(大量飲酒による記憶の欠落)だと思います。

理性のブレーキが外れた状態でハッスルし翌朝、知らない場所で目を覚ます。そして財布の中のお金がまるっと消えている。ひどい時はブタ箱行き。私は頻繁にこのような経験をしましたが、そんな状態になってしまう事をかなり高い確率で防げるようになりました。これは本当に減酒薬のおかげです。

減酒薬を服用した状態で酒を飲むと、お腹がすぐにパンパンになってしまうので早いペースで飲めなくなりますし飲酒した際の高揚感みたいなものが軽減されます。

「酒を飲みたい」という欲求が必ずしもゼロになるという訳ではありませんが、それに対し身体がついていかなくなるようなイメージでしょうか。

 

 画期的な代物ではありますが、やはり薬なので副作用も少なからずあります。私がナルトレキソンを購入したサイトのレヴューでも、おおむね好評だったのですが「吐き気がひどい」「胃の不快感が辛い」などのコメントもありました。私も実際にそのような症状が出る事はあります。合う合わないもあると思いますし、人によっては副作用がキツくて服用するのを辞めてしまう場合もあるかもしれません。

ただ、やはり今まで酒量をコントロールできずに失敗を繰り返してきた人には一度試してほしいとは思います。(ナルトレキソンがどうしても合わないという人はセリンクロ(ナメルフェン)を試してみるのもいいと思います。)減酒薬と上手く付き合えるようになれば飲酒に伴う様々なリスクを各段に下げる事が出来るはずですから。

 

 

 

 

 

 

 

アル中と減酒薬(ナルトレキソン)③

ナルトレキソンを初めて服用したのは、ある日の仕事帰りの夜でした。

効果のほどを試すべく服用後しばらくして居酒屋に入りホッピー(黒)と焼き鳥をオーダーし早速飲み始めました。そしてホッピーを2杯3杯と飲み思いました。「これいつもと一緒のやつだ」と。

効いていない? 減酒薬を服用してから飲酒するまで、もう少し時間を空けるべきだったのだろうか?

 

いつもと違う点といえば頭部に脳が引っ張られているような妙な違和感はあるものの酒の飲み方自体に変化はありません。それどころか家に帰ってからも飲み続けてしまい挙句の果てに深夜のコンビニに酒の買い足しにまでいってしまう始末。

これじゃあ、いつもと変わらない。結局いつも通りに酒を飲み、その日は寝ました。

「まあ、そんなに上手い話がある訳がないよな」と

減酒薬に期待していた部分もありましたが心のどこかで自分自身の性分というか生まれついての性質みたいなものは、そう簡単に変えられないのではないかというような諦めもありました。ですから、ものすごくガッカリしたというよりは、「そんなもんだよな」という感じでした。

ただ、やはり冷静に考えれば手詰まりといっていい状況かもしれません。このまま酒を飲み続ければまたやらかして警察のご厄介になってしまうかもしれない。頭ではわかっていても酒を断つ事はどうしてもできない。今、世話になっている人達にもいつか迷惑を掛けてしまうかもしれない。こんな生活を続けていれば、どこかで破綻する事はわかりきっているのに抜け出せない。

 

 

 

 「考えても仕方ない 結局なるようにしかならない」と心の中でつぶやき翌日いつも通り仕事をしていました。そしてお昼になろうという時分の事。なんだか吐き気がしてきたのです。朝目が覚めた時はそうでもなかったのですが、時間が経つにつれ、胸焼けや頭痛が段々とひどくなっていきました。その時外にいたのですが、あまりの気分の悪さに指を口に突っ込み道端に嘔吐しました。

 

二日酔い?けれど、どれだけ酒を飲んでもここ10年くらいの間二日酔いをする事は全くと言っていいほどありませんでした。昨晩飲んだ程度の酒量で、ここまで気分が悪くなるのは今までの経験からすると、かなり異常な事です。

「まさか、これが減酒薬の効果なのだろうか?」

何とも言えないところはありますが、とにかく減酒薬が何かしらの作用を自分の身体にもたらした事は間違いないと感じました。  

                                                                                                          

                                                                                                  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アル中と減酒薬(ナルトレキソン)②

それから私は、なんとか立ち直り「もう減酒薬を試すしかない」というモードになり早速インターネッツで減酒薬を購入する事にしました。調べてみたところ減酒薬はセリンクロ(ナルメフェン)と呼称されているようで大塚製薬から発売されているとの事でした。

しかし個人輸入代行サイトなどで探してみてもセリンクロは、なかなか見当たりません。見当たらなかったのでナルトレキソンという減酒薬を試してみる事にしました。

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これがナルトレキソンです。(ちょっと驚いたのはこれ海外では結構昔から使われていたようです。もっと早く存在を知りたかったです。)

価格は30錠で4千円ちょっとです。これを高いと感じる方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。しかし、これで酒を普通に飲めるようになるのであれば安いものです。自分のように酒の飲み方に問題があり尚且つ酒を辞められない人間というのは大袈裟でもなんでもなく 仕事や社会的信用 仲間 家族 お金 常にこれらを一瞬にして失ってしまいかねない危うさを抱えながら生きている訳ですから。

問題はこれ本当に効くのかという事です。薬ですから副作用も少なからずあるでしょうし。 でも、もう試してみるしかない。酒浸りの暮らしにセイグッバイする為に。

次回からは実際に減酒薬を飲んでみた感想やどのようなタイミングで使用しているかなど実践的な内容にしていきたいと思います。

アル中と減酒薬(ナルトレキソン)①

まず、このブログを始めるにあたって私のアル中具合がどの程度のものなのか簡単にお話させていただきたいと思います。

お酒を飲み始めたのは十代の頃からでした。田舎に住んでいて高校生になった頃には、その辺の公園とかで日常的に酒盛りをするようになっていました。

 

その頃から程々に酒を飲むという事が出来ずに記憶を無くすまで飲み続け吐き散らかしたり暴れたりしていました。 

そんな自分の酒の飲み方に違和感を感じつつも飲み続けたのです。

上京や就職など環境の変化に伴い酒をあまり飲まなくなった時期もありましたが結局この一度飲みだすと止まらなくなり酒量をコントロールできなくなるという性質そのものに変化があった訳ではなく酒で失敗する事は社会人になってからも多々ありました。

決して毎日飲むという訳ではありませんでしたが問題なのは1回あたりの飲酒量が尋常ではないという事なのです。

タガが外れたように飲み続けてしまう。そして失敗を繰り返す。

そんな調子で酒を辞める事もせずにいましたから本当にたくさんの人に迷惑を掛けてしまいました。

ちょっと一杯のつもりで飲んだら止まらなくなってしまい丸二日程飲み続け仕事を無断欠勤した事もありました。警察沙汰を起こした事もあり逮捕歴も2回あります。   それだけやらかしても酒を辞める事はできませんでした。

 

そしてある休日いつものようにちょっと一杯のつもりで飲んでハシゴ酒をしてしまった日の事でした。へべれけで早朝の街をウロウロしていたところを通報されたのでしょう。記憶は曖昧でしたがパトカーに乗せられ自宅アパートまで帰った事がありました。(執行猶予中の身分です。)

かなり酔っていましたが帰宅後、部屋の中でぐったりしながら「こんな生活を死ぬまで続けるくらいなら生きててもしょうがない。本当に今死んだほうがいいんじゃないか」と思ったのは、はっきり覚えています。

そんな具合にうなだれていた時に脳裏を過ったのは、いつの日だったかインターネットで目にした減酒薬なるものが開発されているらしいというニュースの事でした。その薬を飲めば無茶な酒の飲み方しかできない人でも酒を飲んだ際に得られる高揚感を抑制し飲酒量をセーブできるようになるといったものでした。

このニュースを初めて知った時は今までの常識を覆すようなすごい薬だと興奮したのを覚えています。その後も時折、減酒薬についてネットで情報は追っていました。今ならもう販売されているはずです。

 

これまでにも断酒や節酒にとりくむ為ある時は自助グループのミーティングに見学に行きまたある時はサプリメントを摂取してみたり運動や瞑想、トラウマ治療に用いられるタッピング療法などがアル中改善によいと聞けば藁をもすがる思いで試してみました。 どれも一定の効果はあったものの私の酒癖の悪さを根本的に治癒するまでには至りませんでした。

けれど減酒薬はまだ試していなかった。減酒薬なら変えられるかもしれない。酒に呑まれてばかりの日々にセイグッバイできるかもしれない。